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●●●入学●●● ソレンティアに入学するためには、まず〈招待状〉を受け取らなければなりません。 ソレンティアからの〈招待状〉を受け取った者のみが、この学園への入学を許されるのです。 〈招待状〉を受け取り、そこに記されている呪文を唱えると、 〈案内人〉と呼ばれる使いがあなたの元を訪れます。 彼らの案内に従い、ソレンティアへの扉を開けたその時から、 一人前の魔法使いを目指しての、魔法学園での日々が始まるのです。 現在の〈案内人〉はチーロ・バルトロンメーオという標準サイズより少し大きめの 七星てんとう虫の姿をした妖精が担当している。 ●●●さまざまな手続き●●● ソレンティアに入学したあなたは、魔法学園で生活をしていくための さまざまな手続きを行います。 ・学科の選択 ・寮の選択 これらの手続きは、入学してすぐに学生課にて行われます。 学科や寮が決まったら、いよいよソレンティアでの生活がスタートです。 日々の〈スケジュール〉で自らの能力を磨きつつ、 グループやイベントなどにも参加して、学園生活を楽しみましょう。 ●●●進級について●●● ソレンティアには〈進級〉という概念は存在しません。 この学園には〈一年生〉〈二年生〉といった括りがないからです。 学生は、学科を選ぶとそれぞれが専攻する学問のゼミに所属し、 そこで魔法使いになるための様々な能力を磨いていきます。 そして、そういった日々の中で魔法使いとしてのランクをUPさせていくのです。 ソレンティアにおける〈進級〉とは、この、魔法使いとしてのランクUPを意味します。 一年に一度、階級が上がるというわけではなく、 個々がそれぞれの努力によって魔法使いとしての能力を高めていく―― それが、ソレンティアでの基本的な就学スタイルとなります。 ●●●卒業について●●● ソレンティアでは、十二歳から二十六歳までの学生たちが、 魔法使いになるための学問を学ぶ事が出来ます。 在学年数はその個人によってさまざまであり、 一年で卒業を迎える者もあれば、十四年をかけて卒業する者もいます。 しかし、在学年数が短ければ優秀であり、長ければ優秀でないという事ではありません。 基本的にソレンティアでは、学生自身が、自分にもっとも適したタイミングで、 ソレンティアからの卒業を決意します。 そのタイミングは個人によってそれぞれに異なり、どれが正しいというものはないのです。 ●●●資格修士(ルティアマスター)について●●● ソレンティアを卒業すると、〈資格修士(ルティアマスター)〉の称号が贈られます。 これは、一人前の魔法使いになった事の証明書のようなものです。 〈資格修士〉の称号を得た者は、卒業後も管理課に申請をすることによって、 比較的自由にソレンティアの中に入る事が可能となります。 ●●●退学について●●● 〈資格修士〉の称号を取得することなくソレンティアを退学した場合、 もとの世界に戻った後は、魔法を使う事は出来ません。 ソレンティア以外の世界で魔法を使うためには、〈資格修士〉となることが絶対条件なのです。 学問の途中で退学をしてしまった場合は、そのような形で元の世界に戻る事になります。 但し、しかるべき事情が認められた場合は、退学後に復学することも可能です。
後ほど。
●●●魔法の使用について●●● ○校内での魔法使用は原則的に禁止しない。ただし、被術者若しくは施術者に生命に関わる深刻な被害を及ぼす場合、責任者の判断に則って罰則を与えるものとする。 ○実験棟、図書館での火炎系魔法の使用は厳禁とする。 魔法の使用によりなんらかの非常事態が発生した場合、寮長若しくは副寮長に連絡し、指示を仰ぐこと。 ○禁則魔法を使用した者は、その理由、及び状況如何に関わらず、魔力封印の上放校処分とする。 ○幻薬は、ソレンティア統括本部により定められたガイドライン内において、錬成、使用可とする。なお、錬成、使用を禁じられているのは以下の要素を含む幻薬である。 ※ 麻薬等に類するような、依存性や毒性が高く、健康を害する恐れがあるもの 。 ※ 死者の蘇生を目的としたもの。実際の効果の有無は問わない。 ※ 上記の要素に当てはまらない場合でも、校内風紀を著しく乱す可能性のある幻薬は、責任者の判断に則って禁止とする。 ●●●使い魔について●●● ○使い魔及び召喚獣の所持は原則的に可とする。ただし召喚獣の場合、必要のない時には必ず召喚陣に戻すこと。 ○体長3メートルを越す使い魔及び召喚獣は、個室及びグラウンド以外での使役を不可とする。同伴するのみであればこの限りではない。 ○特Aクラス以上の召喚獣を所持する場合は、学生課にて登録を行うこと。未登録であることが発見された場合、最悪の場合は退学もあり得る。 ●●●校内風紀について●●● ○制服 ・・・学校指定のものを基本としていればアレンジは自由。またハロウィン、クリスマスなどの特別な期間中は私服も可とする。 ○髪型 ・・・自由。 武器及びそれに類するもの ・・・原則的に自由。ただし、授業、演習及び非常事態を除いてそれを行使することは不可とする。 ○アルバイト ・・・学生課に申請を行い、許可を得た場合のみ可とする。 ○20歳未満の飲酒・喫煙は厳禁とする。また20歳以上であっても、個室及び許可された場所(ショッピング街、敷地内各喫煙所等)以外での飲酒・喫煙は厳禁とする。 ○20歳未満の者に飲酒・喫煙行為を強要、若しくは推奨した者も厳罰対象となる。 ○授業中のイタズラ魔法及びイタズラ魔法用具の使用は厳禁とする。また左記の場合以外でも、禁則行為に抵触するイタズラは禁止。 ●●●その他●●● ○帰省を希望する者は学生課に然るべき事由を明記した申請書を提出し、許可を取ること。基本的に、然るべき事由なくみだりに学外へと外出することは認められない。 ○学外への通信手段は手紙に限り、電話・メール等その他の手段は一切認められない。また、学外に手紙を出す際は学生課に申請書と共に提出すること。内容等に問題なしと認められれば学生課を介し各界へと届けられる。提出から配送までの期間は平均約一週間程度。また、物品の配送に関しても同様である。
●●●呪文関係●●● ●ソムヌス ランプの明かりを消す呪文。 ●エクス・ニヒロー・ニヒル・フィト 招待状を受け取った者がソレンティアへの扉を開けるときに使用する「はじまりの呪文」。 ●ヴィンクタスペンナ “緊縛”の呪文。かけられたものは身動きが取れなくなる。 ●ユベオー “止まれ”を意味する呪文。 ●ルメンナール “光よ”を意味する呪文。光を呼ぶ魔法、ランプなどに明かりを灯す。 燃料がないものに関しては魔力を微量に消費しつつ光が維持される。 ●モベンスタ “動け“を意味する呪文。物質などを引き寄せる。 ●ボナビランクス “調和せよ”を意味する呪文。バランスを取り戻させる。 ●クレブリン 造形魔法を発動させるための、起点となる呪文。 魔法式によって定義された空間に対して宣言する。 ●カーデフ 造形魔法による立体造形を宣言する呪文。 魔法式と後に続く定義語によって、魔法造形物を細かく定義する。 ●ドラゴクレス・エディフィス・ピリエカトルヴァンディス・レトン “ドラゴクレスなる建築の90番目の柱を現出させよ”を意味する呪文。 ●ドラゴクレス・エディフィス・スタチュアン・レトン “ドラゴクレスなる建築の要となる彫像を現出させよ”を意味する呪文。 ●ドラゴクレス・メンスーラ・アン・レトン “ドラゴクレスなる定規を一つ現出させよ”を意味する呪文。 ●クレブ・カーディウス 造形魔法によって剣を構築させるための呪文。 ●コルプス 質量制御魔法を発動させるための、起点となる呪文。 魔法式が書き込まれた物体に対して宣言する。 ●レ・グラヴェ 質量制御魔法による質量の軽減と解放を宣言する呪文。 ●レウェフォル 質量制御魔法による質量の大幅な軽減を宣言する呪文。 ●レウェフォ・グラヴェフォル 質量制御魔法による質量の大幅な軽減と解放を宣言する呪文。 ●ペルフェク・グラヴェフォル 魔法による質量制御の完全解放を宣言する呪文。 ●クロノ・レノバティオ 時間再生の魔法。 ●●●呪文関係●●● ●ニヒル・クラヴィス 「無の石」。ダアトに関連する魔法を発動するキーストーン(要石)とされている。 ●奥義書(グリアモール) 蔵書室に保管されている、上級魔法の解説書総称。 一般の学生は見ることはできない。 ●通行証明書 門を通るための証明書。招待カードのこと。 ●魔法石(マジア・オルパス) 魔力を秘めた石。 ●ルベド 赤キノコ。幻薬の練成に使う。 ●アルベド 白キノコ。幻薬の練成に使う。 ●ニグレド 黒キノコ。幻薬の練成に使う。 ●メタ・バリュスタ 魔力を帯びた魔法生物の剥製を指す。既存の魔法生物に似せて作られた擬似剥製の場合が多い。擬似剥製は、動物や植物などのパーツを組み合わせて作られることがほとんど。メダ・バリュスタは主に魔法道具や、使い魔の依代などに利用されている ●●●場所の名前●●● ●門(ゲート) 塔の入り口にある、幅十メートル近い巨大な門。 ●カフェ・ラ・マン キャンパス内にある喫茶店。 ●実験ドーム 幻薬コースの敷地にある、ドーム型のガラス天井をした巨大温室の名称。 ●学生食堂 キャンパス内にある学生食堂。 ●ドラゴ・クレス中央博物館(セントラルミュージアム) フォウス・ヴェーダの建築家、イエナ・エルメセナが設計した博物館。竣工から完成まで、996年の歳月を要し、数百年間、完成なかばの状態で使用されてきた。館内の展示物よりも建物自体に見る価値があるという説もある。 エメット・マイ(外伝『竜をはかりしもの』参照)が8歳の時に完成しており、彼は落成式にも参加している。形状のイメージは、スペインのサグラダ・ファミリア教会のような意匠を施された、日本の国会議事堂で、各所に107体の雨樋の怪物(ガーゴイル)と、中央棟に1頭の巨大な竜の彫刻が施されている。 ●孤高なる千年の栄光(ミレニアムグローリー) ティファレトの森の、目立たない場所に設置された孤高なモニュメント。ある卒業生が寄贈したものだが、芸術性を追求するあまり、無駄に魔力を放出している。魔法力による永久機関としての優秀さは認められているが、芸術性ははなはだ疑問視されている。本来のタイトルは無題だが、制作した生徒の「私の到達した芸術が真の栄光に照らされるためには、あと千年の歳月を必要とするだろう」という言葉から、“孤高なる千年の栄光(ミレニアムグローリー)”と呼ばれている。 形状は、天動説と地動説を優雅に統合した天球の動き(と制作者が主張する、他の魔法使いにも理解不能な原理)をモチーフとし、鋭角的なオブジェが複雑怪奇に乱舞する。芸術性はともかく、ぶつかったらタダでは済まないので、安全性が危惧されている。 ●アウラ・ルドゥス かつては戦闘実践の場として利用されていた施設。 かつての事故により閉鎖され、十数年の月日を経るうちに本当の名前さえ忘れられてしまっていた。低層階、アッシャーの鬱蒼とした森奥に闘技場は存在している。 ●●●その他●●● ●暦 ソレンティアでは「満月の1 太陽の日」などと表記される。 月齢は「満月」「新月」「上弦」「下弦」の四種で、14日周期で変化する。 ●ルーク ソレンティアに流通する通貨の単位。 貨幣の形状は硬貨。元になる金属は、二種類以上の物質を魔法練成した合金。 ●ビクトリー・ウィング ショウ・ワンタイが顧問を勤めるサッカークラブの名前。 ●門兵(ガードナー) 門の左右を守る、ナノス・ヴェーダの門兵。 ●ルティア “資格を持つ者”の意味。ソレンティアに入る事を許された者を指す。 ●人工生命体(ホムンクルス) フォウス・ヴェーダのこと。 ●アラケル・リンク 魔法が発動中の魔法式。 ●ヨッドの魔法式 一定時間思考力の感度をUPさせる低級魔法。 ●守護魔法 魔法石などにかけられた、持ち主を守護するための魔法。 災いを祓うとされている。 ●召喚魔法 異界の住人である神獣を召喚する魔法。 低級から上級まで、様々なランクに分かれており、ランクによって召喚可能な神獣が変化する。 ●召喚陣 召喚魔法のための魔法式。 ●月の光(ルーナルシス) 月光の意味。 ●材料(マテリアル) 魔法練成につかう材料の総称。 ●ヴェーテの魔法 一時的に無機物に生命を与える魔法。持続時間は式の構成によって変化する。 属性は古代魔法。 ●テレズマ 魔法道具の発動体。 空気中に漂う目に見えない物質。 発動体としてのテレズマを魔法道具へ織り込まずとも、道具の駆動は可能。 だが、発動時間のロスや発動の不可能性、魔力の消費などのデメリットが発生する。 何故発動体として有効に機能しているかは、今後の研究が待たれている。 ●基礎魔法(教養課程魔法) 魔法の概念をつかむために、ソレンティアの学生がまず学ぶ魔法を指す。魔法としての歴史は浅い。これらの魔法は全ての学科共通の必須単位であり、講義も学科合同で行われる。 基礎魔法は簡易さ、汎用性、また魔法の基本的構造への理解を高めるために「コモン・イメージ」と呼ばれる象徴(各世界で著名な妖精・天使など)を見立て、発現後のイメージをより明確にしている。魔法の一切を知らないものに向けた、入門魔法に相当するものである。ソレンティアに入学した学生ならば一定の学習(平均3~5講習ほど)を踏まえることで、ほぼ誰でも習得可能。なお、わかりやすさを優先するために、おざなりなネーミングの魔法が多い。 専門課程の講義に入るための必須単位。
ソレンティア内で出回っている練成された幻薬、マテリアルの一部。 種類が多数あり、ここに載っているのはほんの一部である。 これを材料としてさらに練成を行なう事も出来る。 植物、動物については動植物辞典を参照のこと。 ●カエルムの結晶 空を構成する素材を凝縮させて作った結晶。 浮遊する性質を持たせる。 風魔法を使用する際によく使用される。 ●プルイナの結晶 霜の結晶。冷やすと一定時間マイナス50度を維持する性質を持つ。 ●アルクスの結晶 虹色をした結晶。素材に様々な色をつける事ができる。 着色される色は温度によって変化する。 ●ニックスの結晶 雪の結晶をマテリアルとして使えるように魔力で加工したもの。 溶かして使用すると一定時間物質を凝固させる効果を持つ。 ●ペヨーテの100年株 トゲ無しのサボテン。食すと生極彩色の幻覚・鮮明な幻聴効果 服用する場合はかなり苦い ●分裂マンドラゴラ 通常、種子にて増殖するマンドラゴラがなんらかの理由で分裂して増殖した ●ファタ・モルガナ 香りを発している時間限定で感覚が反転する効果を持つ ●アラクネの糸 伸縮自在なアラクネの糸、魔力上昇効果と外部からの魔法耐性効果 ●プテリゴートゥス酒 冷酷な人物や冷血漢、嗜虐的嗜好を持つ人物に飲ませると飲んだとたんに 性格が温厚になり優しい人物になるらしいが効果は不明 ●龍涎香 獣香でありながら獣臭がせず、良い香りを長時間放つ非常に貴重な天然香料 ●人魚のカンタレラ 一定時間だけ自分の一番大事な能力と引き換えに、欲しい能力が手に入る幻薬 ●ソムニウム・ヌーベース 薬を瓶に入れて火にかけて蒸留し、霧状に散布すると霧が綿状の雲になって凝固する ●ルトゥムクリスタ 多様な魔法植物を混ぜ込んだ腐葉土を、特殊な魔法式を埋め込んだ土中で一週間ほど寝かせることによって出来上がるマテリアル。 完全に透明な色をしており、腐葉土というよりも粘液のような感触がする。 ルトゥムクリスタは他の魔法物質に様々な属性を付与させるための優秀な媒介。 例えば、ある物質にイグニの魔法の属性を付与することで、魔法植物自体に炎や熱に関連のある力を持たせることも可能となる。 もともと魔法生物の持つ特徴による反作用や効果低減・消失などもあるため、マテリアルの属性への付与・干渉は、注意して行わなければならない。 ●アエタスティーリア 巨大なつららのような形状のマテリアル。樹木の枝などに発生する。 発生方法は未だに謎だが、一部のピクシーから採取できる燐粉の成分に酷似しているため、それらが固まったものではないかと言われている。 氷に似た見た目だが、実際は透明な樹脂的な感触の物質。 このマテリアルが生成される際、多量の水分と太陽光熱、養分を閉じ込めており、農業関係や栄養食品になど様々な用途に利用されている。 ●マギテオリテース ソレンティアだけに見られる特殊な魔法石。 強力な魔力を内包しているが、他のマテリアルとの親和性が著しく低い。 ただし、他のマテリアルとの反応が実現したときは非常に強い効果が見られる。 特に、魔法式に描かれた内容の効果を増幅させる力はかなり高い。 ●マエロアウルム マエロアウルムは獣人界で発見された特殊な金属をソレンティアにて加工したマテリアル。 見た目が黄金色であり、融点も黄金と一緒のため、時折間違えられることもある。 この金属には神獣の好む成分が溶けこんでいる。 主な利用法としては、このマテリアルで器を作り、液状の幻薬、もしくはマテリアルを注ぐ。 制作した器に魔法式を刻み、液体に成分を染み出させることによって召喚の成功率があがる作用を幻薬に添加させることができる。 なお、この器で幻薬を練成しているときは、ヒトが泣き叫ぶような音を放つ。 ●ベルルスキン 皮の厚さが5センチにも達する獣人界産の樹木の皮。 獣人界でも特に寒冷地に群生する木々であり、針葉が太陽へと向かうように真上へ生えているのが特徴。 その葉は十数年近くも枝から抜け落ちることがない。 この木の皮を乾燥させ、燃焼させることによって生じる煙で燻した物体は特殊なコーティングが施される。 コーティングされた物体は氷系の魔法に対して非常に強い耐性を持つようになる。 コーティングされる成分を液状化して塗布することも可能だが、もっとも高い効能がみられるのは煙でいぶす方法である。 ●モスマンスケール 獣人界に棲息する巨大な蛾の燐粉。青い色をしており、暗い場所に置くとほのかに光を放つ。 燐粉は日中に蓄光し、夜になると獲物をおびき寄せるために発光する。 光によって蛾の餌となる昆虫を効率的におびき寄せ、そして燐粉の毒性によっておびき寄せた昆虫を麻痺させ捕食するのが特徴。 目などの粘膜に入ってしまうと、非常に強い痛みとしびれを感じるので注意するように。 ●エダークスコール 妖精界産の「エダークスルーフ」と呼ばれる植物の蜜袋に溜まった蜜。 エダークスルーフは土中の水分を体内に貯められ、雨が少ない時期においても枯れることなく存在することが出来る。 余剰な水分は独特な成分を持つ蜜となり、蜜袋に収められている。 この蜜は緩やかな多幸感を摂取者に与え、恐怖や圧迫感などを取り除く効能がある。 負傷の痛みへの応急処置や手術前の心的重責を取り除く幻薬などに応用されている。 ●バーブソルト 最近ソレンティアで開発された新種のマテリアル。 見た目は黒い粉であり、口にすると塩辛い。 このマテリアルはコルカロコルに発生する芋虫の尿を乾燥させたものであり、無加工のまま口にしても特に目立った効果はない。 バーブソルトはマテリアルとマテリアルを結ぶ触媒として大変優秀であり、本来なら水と油のように交わらないマテリアル同士さえも結びつかせることが可能。 もともと相性のいいマテリアル同士に対しては、さらに反応速度を加速させることも出来る。
●水かけババア 中庭で暑い日に見かけられる正体不明の人物。学生に冷たい水をぶっかけて去っていくが、それ以上のことはしない。 状況に関わらず常に一定の行動をとる点等から、主人を失ったバグスではないかとも言われるが、学生たちの間では「昔事故で魔法変異してしまった女生徒の成れの果て」との専らの噂である。 ●??? 通称:レディ 主にグラウンドにいる植物らしき存在。 人がいない時を見計らって移動をしている事もあるようだ。 『何十年も前の卒業生が当時の課題で配られた植物を幻薬を使用して育てた』『誰かが異世界から召喚した植物系の神獣』など様々な噂が囁かれているが、真相は定かではない。 グラウンドで活動している生徒達を見守っていたり、水不足の植物に水を与えてまわったりしているようだ。 根元に卵の殻などを置いて翌朝見てみると、葉のツヤが良くなっている事からカルシウムは有用であるらしい。 ●ペペ ゲブラー寮のアレシア・リッケンバッカーが召喚したペンギン型の謎の召喚獣。 アレシアに使役能力が無いため頻繁に暴走を繰り返す。 食堂で牛丼を食べているのをよく見かける。 見かけたらアレシアに引き渡してあげると喜ばれるが、 捕まえようとすると突進してくるため捕獲が困難。 ●チーロ・バルトロンメーオ ソレンティアへ新入生を導く〈案内人〉 標準サイズより少し大きめの七星てんとう虫の姿をしているが妖精。 シルクハットなどおしゃれを好む。 すこし強引な性格。 ●スースー ゲブラー寮のホラント・ボーガンの所持している 筒型の胴体と半球状の頭の一メートルほどのバグス。 労働型機精として作成されたが簡単な人工知能を搭載している。 ●ヴェレーノ エルサ・ソティーラ教授が連れているウサギのような長い耳に、尻尾を持つ魔法生物。 可愛らしい容姿だがその名前通り、毒をもっているらしい。 走る魚を捕食している姿が目撃されている。
●歌うキノコ キシメジ科のキノコの魔法変異種。クリーム色の小さなキノコで、わずかに揺れながら細い高い声で歌う。その歌声は、暖かい日などに聞くともれなく安眠へ誘われてしまう心地良いものだという。中庭でよく見かけられる。 ●巨大キノコ 実験棟に巣食う巨大なキノコ。俊敏かつ獰猛で、自習中に襲われる生徒は後をたたない。 かなり古くからソレンティアに存在しており、魔法変異種だとは思われるが起源は不明。しかも年々目撃例が増えるなど、どうも繁殖しているのではないかとの疑いが持たれている。 最近は、何者かによる幻薬投与の影響で、半径1メートル以内に近づくと強烈なメタンガスを噴射することがある。 ●マンドラゴラ 幻薬の材料となる植物。実験棟の薬草園のほか、中庭などにも自生している。引き抜く際に恐ろしい声で絶叫するため、草むしりの際は注意が必要。ちなみにこの声を聞いた者は通常命を落とすが、ソレンティアのものはそこまでの魔力は有していない。 ●プルプレア 様々な幻薬の材料となるキノコ。毒々しい紫色をしており、見た目どおり食用には適さない。 マテリアルとして汎用性が高いこと、また増殖が比較的容易なことから、学生にも好んで使用される。 ●ルベド・ニグレド・アルベド 様々な幻薬の材料となるキノコ。多くの場合三種セットで使用される。 外観的特長はルベドが赤、ニグレドが黒、アルベドが白。 ●ヨチヨチベリー 食べた動物の成長を一時的に巻き戻す。 効果は量にもよるが、だいたい1粒で1年分。 生まれた時の姿まで巻き戻されると、それ以上は巻き戻されない。 効果の時間はおよそ10時間ほど。 時間を過ぎると効果は消滅し、元に戻る。 ●スクスクミカン 食べた動物の成長を一時的に早める。 効果は量にもよるが、だいたい1粒で10年分。効果の時間はおよそ10時間ほど。 時間を過ぎると効果は消滅し、元に戻る。 ●スクスクミカン? スクスクミカンと思われるが詳細は不明。 ミカンの効果はほぼ同じらしい。 どことなくグラウンドの『???』に見た目が似ている。 ●フウリンソウ 果肉が風鈴のような形に成長する果物。 トウガラシ状の突起部分と果肉がぶつかる事で涼やかな音色を放つ。 音色の届く範囲の気温を2度下げる為、大量に生育するのは危険とされる。 果肉はそのまま液体の中に入れると氷の役割をするため、古くは飲食物の保存料・保冷剤として使用された。実をすり潰すとジーラの効果を持つ液体が搾り取れる。 液体を乾燥粉末にして使用する事も可能。 ●ミツクサ 花の付け根に大きな袋を持ち、蜜を蓄えている。 蜜を生成して化粧品として使用したり、オイルにしたり、香料として仕様したり、料理に調味料として入れるなど、使い方はさまざま。 効果は動植物を惹きつけるチャーム効果があると言われる。 ●ミツキノコ ミツクサを栄養として育つキノコ。 いい栄養をたっぷり蓄えたせいかとても美味。 ●マンドラゴラモドキ 別名マンドレイクモドキ。 外見は非常にマンドラゴラに似ているものの、全くの別種。全体的にふくよかに育つのが特徴。 通常は土中にて生育するが、養分が有り余ってる株に至っては土からハミ出して生育する。育ちのいい株は採取時に走って逃げるため、取り扱いに注意が必要。 マンドラゴラと非常に似た成分を所持し、傷の快癒や精力増強など用法は多種多様で万能薬として知られる。 ●ガーディアンローズ 花の香りが届く範囲限定で魔法効果をもたらす。 色によって魔法の効果は異なり、赤が火属性、白が氷属性、青が水属性となる。 他のマテリアルと混ぜる事でその薬品や魔法に属性効果を付与させる。 ●歩くキノコ とある生徒が大量発生させて学園中に広がったキノコ。 今でも探せばすぐに捕まえられる。 ●キャンディーローズ 妖精界のみに自生している植物。 ソレンティアでの栽培も長期の成功例はない。 花びらを紅茶などに加工して利用する。 ●レゴニア・ヤドリアルス 乾燥に強く肉厚な茎にトゲを密集させたサボテン。 獣人界の乾燥した火山灰質の土地で、しかも活火山を擁する土地でしか種が実らない特異な植物。 その表皮は火砕流を受けても耐えうる事ができるほど熱と乾燥に対して強く、この植物を使用して対火災繊維や防護服などを作成する事が出来る。 魔法使いは主に茎を対火属性魔法に、花を火属性魔法・幻薬のマテリアルとして採取する事が多い。
●オルトロス 双頭の魔犬。本来召喚されなければ存在するはずがないのだが、誰が持ち込んだか子犬が一頭中庭に棲みついている。 発見当初は大騒ぎになったが、契約者が行方不明(卒業もしくは退学してしまったか、召喚された個体が子を産んだ可能性もある)のため送還することもできず、とりあえず成長を封じて経過を見守っているのが現状。しかし本人は至って人懐こい性格で、学生達や教師陣に可愛がられている。 ●蚊(?) 実験棟は水気や植物が多いため、蚊やハエなどの羽虫が多く発生する。また幻薬錬成の影響で、変異生物が山ほどいるのも特徴。 蚊に刺された、と思ったのに、よく見たらその蚊がメタリックなレッドだった、あるいは人の顔がついていた等というのは日常茶飯事。体調に異常を感じたら即刻メディカルセンターに赴くこと。 ●カナブン コウチュウ目コガネムシ科の昆虫。おそらく人間界で見られるものとほぼ同一と思われる。順応力が高いのか大量に繁殖しており、中庭で食事などすると弁当箱に飛び込んでくることもしばしば。 ●コカトライス ニワトリとヘビを合わせたような姿の怪物。吐息や視線で相手を石に変える。 危険な生物だがその肉は美味で、ソレンティア内でもごくわずかが飼育され、学生食堂に供されている。ただし大変な手間と技術、そして命の危険が伴うために、その数は一日限定5食。グルメな学生達の憧れの的となっている。 ●サラマンダー 火を司る精霊の名を持つ小さなトカゲ。獣人界の火山地帯に多く生息するが、捕獲は困難を極め、また純度の高い炎の中でしか生きられないので飼育も不可能。しかし幻薬の材料や食材として珍重されており、一定数が定期的に獣人界より輸入されている。 ●タランチュラ ソレンティア寮内で大量繁殖している大グモ。非常にすばしこく容姿はグロテスクだが、実は毒性はさほど高くない。新入生は大抵の場合、入寮後初めての試練として彼らとの対決を余儀なくされる。が、次第に慣れて気にも留めなくなるのがほとんど。 とにかく数が多く、「1匹見かけたら30匹」は存在するとも言われる。あまりの多さに、ある職員が食堂のメニューとして「タランチュラアイス」をリリースしたが、評判はいまいちのようだ。 また、最近では座布団サイズの巨大タイプも確認されている。なんらかの幻薬による変質かと思われるが、真相は定かではない。 ●ヒカリツバメ 寮の中庭に巣をかけることで知られる小鳥。翼の内側と胸から腹部分の羽毛が陽光を反射し、飛行時に強い光を発することからこの名がついた。 ツバメの仲間であることからも分かるとおり、本来の居住地である妖精界では繁殖地と越冬地を往復する漂鳥であったが、ソレンティアに持ち込まれた種は環境に馴染み、一箇所で生活をする留鳥となった。天敵もいないため、一年を通じて愛らしい姿が学生達の目を楽しませている。 ●ピンクバッタ 人間界で知られるのは普通のバッタが突然変異で変色したものだが、ソレンティアに生息しているのは魔力の影響によって変色したものである。 微量だが魔力を帯びており、簡単な魔法なら魔法石の代わりとして使用することも可能。ただし発動する魔法の種類によっては、予想外の副作用を引き起こすこともあるので注意が必要。ちなみに、過去には質量増大魔法の影響で大量発生し、敷地内の植物と言う植物を食い荒らした事例がある。 ●ボンビクス 親指大のころころした芋虫。成長すると大型のガになる。 獣人界の一部地方では甘辛く煮付けたものを食用にする習慣があり、その味をいたく気に入った食堂職員がメニューに加えたことがあるが、学生たちの評価は芳しくなかった。焦慮の末、今度は若者が好むから揚げで仕上げてみたが、正体を知らずに食し阿鼻叫喚に陥る学生が続出した。このメニューは今も学生食堂に存在し、運動系同好会の度胸試し等に活用されている。 ちなみにその味は、ゲブラー寮長のK氏曰く「虫の味」とのこと。 ●メガトゥナス 巨大な赤身の魚。人間界で言うところのマグロに当たるが、大きさはそれよりもさらに2~3倍、最大のものは10メートルにもなるという。 非常に美味かつ安価で、食堂の食材にもよく使われている。しかしその名前に馴染みがないため、「メガトゥナスのミルフィーユ」をお菓子と勘違いして食べ、ギャップにショックを受けてトラウマとなる学生は数多い。しかし、魚料理だと前もって知った上で食べれば、バターの風味があっさりした肉の味によくあってなかなか美味である。 ●メレアグリス 人間界でいう七面鳥にあたる鳥。獣人界では好んで食べられており、料理法も豊富だが、とろとろに柔らかくなるまで煮込み唐辛子等で味付けした「メレアグリスのピリ辛煮込み」が最も大衆的に愛されている。 ●モチモイ 森で発見されたスライム状の紫色の謎の生き物。 魔法生物を研究しているエルサ・ソティーラ 教授の部屋から発生しているという説もある。 ●ジャッカロープ 角の生えたウサギ。 妖精界の祭り商品をタウンで仕入れた際に生体が持ち込まれた。 数羽、森で育てられているらしいが姿を見ることは稀。 足跡を見つけると幸せになれるといわれている。 ●ニベア 別名:グリーンバナナローチ 緑色で体長2cm程のコックローチ 触ると柔らかい。 クレーエ・ハンスヴルスト助教授が管理をしているらしいが たまに学内で見かけることがある…逃げ出しているようだ。 ●ヒッポドルーラー(オス)・ヒッポドルーリー(メス) 長い尾羽と冠羽が特徴の鳥、雌雄の判別は非常に難しい。人の声色を真似する事がある。 飛ばない鳥のため、獣人界では食用種として飼育され肉と卵が食される。 朝一番に産んだ卵には声を良くする効果と共に、声帯を一時的に変質させて任意の人や動植物のモノマネを可能にさせる。 卵は高級卵として知られ、高滋養・高タンパク食品として高値で取引される。 また、羽毛は温かく対氷属性装備に使用されるほか、羽根は風属性魔法や重力制御魔法のマテリアルとして魔法使いに重宝される。 ●走る魚 学園内を走り回っている謎の生物。足が生えており陸上を走る魚。駆け抜ける時に笑い声が聞こえるというが声帯はないため 鱗が振動によって音を発しているという説がある。 エルサ・ソティーラ 教授が研究しようとしているが捕獲に失敗しているらしい。 ●ユメモグラ 敷地内の地中に生息しているモグラ。名前の由来は美しい薄桃色の体色。 主食は虫ではなく花で、花壇を縦横無尽に荒らす害獣。学生課等で有志を募り、退治に勤しんではいるがなかなか追いつかないのが現状。有効な撃退法を考案した学生には報酬を出すという提案もされている模様。
ソレンティアには本来野生動物は存在しない。しかし、召喚されたり使い魔、ペット、あるいは実験動物として持ち込まれたものが、独自に繁殖し生態系を作り上げている。 さらにその中には魔法の影響を受け変質しているものも多く、新発見の生物を見かけることは珍しいことではない。
●●●機精界●●● レグナヴェーダが単一国家として支配する機精人たちの世界。 魔法の力と錬金術を融合させ、「本当の命」を得ることを至上の目的としている ●●●レグナヴェーダに暮らす機精人たち●●● ○フォウス・ヴェーダ 高い知性を持つ、支配階級のヴェーダ。 外見は人間に極めて近く、肉体も有機物で出来ているが、心臓はなく、 代わりに魔法の力を動力源とした「核」が体の中心に埋め込まれている。 全身には、血液に酷似した魔法エネルギーが流れており、生体としての活動を支えている。 むろん、生体であるため、他の種族同様に風邪を引いたり病気になったり、という事もある。 フォウス・ヴェーダは生身に近い体を持つが、誕生の仕組みは生殖ではなく錬金術である。 よって、真の意味での〈親〉が存在するわけではなく、同様に〈家族〉も存在しない。 ただし、フォウス・ヴェーダ同士が擬似的な家族形態をとって生活をともにすることは、 さほど珍しいことではない。 実際、フォウス・ヴェーダの約30%は擬似家族形態をとって生活しているとも言われている。 その一方で、家族形態をとらず、幼少期を研究施設で過ごした後、 独立して生活をするフォウス・ヴェーダも少なくはない。 また、0歳児の状態で誕生するフォウス・ヴェーダもいれば、 成人した状態で誕生するフォウス・ヴェーダもいるため、 全てをひと括りに説明することは困難である。 フォウス・ヴェーダたちの顔には、「核」の作用によって、 生体活動を続けている限り消すことのできない、刺青様の痣が浮き出している。 フォウスの中にはその痣を「偽者の命の証」として忌み嫌う者も多い。 ○ナノス・ヴェーダ フォウス・ヴェーダによって造られた、労働階級のヴェーダ。 見た目はフォウス・ヴェーダと同じく人間に近いが、その肉体は無機物で出来ており、 完全な鋼鉄のアンドロイドである。顔と首の継ぎ目に「縫い目」のようなものがあるのが特徴。 製造の方法は、魔法練成をベースにした魔法テクノロジー。 ○バグス 廃品やジャンクの類から作られた、ナノス・ヴェーダよりも更に下位の機精人。 知能は殆ど無きに等しく、命じられた作業内容をひたすらにこなすのみの存在。 ロボット型や人型など、用途に合わせて様々な種類が存在する。 製造の方法は、魔法練成をベースにした魔法テクノロジー。 ●●●精人の生まれ方●●● 機精人は生殖によって生まれるのではなく、錬金術によって誕生する。 錬金術を用いて〈創り出す〉という意味においては、フォウス、ナノス、バグスともに同様であり、 それ以外の方法で機精人が誕生することはない。 また、その誕生のタイミングは「機精界の総意」と呼ばれる集合無意識によって決定される。 フォウス、ナノス、バグスではそれぞれ元となる材料が異なる。 フォウスは全身が生体で構成されるため、使う材料もそれに準じたものとなる。 ナノス、バグスはともに鋼鉄の体を持つが、ナノスが純度の高い上質な材料を用いるのに対し、 バグスは廃品などのジャンクから生み出されることが多い。 材料を揃え、錬金術で体を構築する際に動力源となる〈核〉が埋め込まれる。 ナノスやバグスを創るための魔法式は比較的一般的に知らされており、 ソレンティアで魔法を学んだ者であれば、大抵の者は使うことが出来る。 式の内容は他の魔法同様、〈材料〉+〈魔法式〉という形になる。 一方、フォウスを創るための魔法式はレグナヴェーダでも最高ランクのトップシークレットとされ、 一般の機精人たちがその内容を知ることはできない。 また、ソレンティアでもフォウス・ヴェーダを創るための魔法については学ぶことは出来ない。 フォウス・ヴェーダを創るための魔法式を知るには、ソレンティアを卒業した後、 レグナヴェーダの研究機関に入所し、一定の地位まで上り詰める必要があるとされている。 ●●●研究機関での管理●●● フォウス・ヴェーダの管理は巨大な研究機関で行なわれている。 研究機関は、フォウスの身体構造を把握するための研究と、確実な成長のために存在している。 おおよそは自我の獲得前に研究機関を出ることになるが(出荷)、 免疫や身体的に問題のある個体は長期間滞在せざるを得ない場合もある。 そういった個体達は「自分達は研究所で育った」という認識を持っている。 もちろん、そのまま研究機関に配属されるフォウスも存在する。 研究者は上層部からの許可無くフォウスを開発することは出来ない。 個体の自我については、人工物であることを意識しすぎるものから、まったく気にしないものまで様々。 ただし「命が欲しい」という抽象的な強迫観念は消えることがなく、それに基づいた哲学・文学も存在する。 どんなに「自律している状態は他の生命体が生きているのと同じ」と仮定しても、強迫観念は消えることが無い。 ●●●ソレンティアの職員として●●● 現在中層階の職員などにはナノスが多く採用されている。 機精界では魔法の素質をもったナノスに労働用機精人としての専門プログラムを受けさせており、成績次第でソレンティアに職員として迎えられる。 ●●●機精界の基礎データ●●● ○平均寿命(フォウス・ヴェーダの場合) 男性:135歳/女性:150歳 ○学校 生まれながらにしてある程度の知能は与えられているため、 学校と呼ばれるようなものに通うことはない。 ただし、〈性能〉をバージョンアップさせるための専門施設は存在し、 そこであらゆる知識や情報を〈学習〉することで、 フォウス・ヴェーダとしての完成度を高めることができる。 ●●●機精界の文化●●● 文明の成熟度は四つの世界の中で最も進んでいる。 日常生活のあらゆる面に、最先端の魔法テクノロジーが応用されており、 そういったものが全く干渉していないものを探す方が難しい。 人間界の50年先をゆく技術が日常的に使われているといっても過言ではない。 一方で、他の世界に見られるような土着的な文化はほとんどなく、 祭事なども、形式的なもの以外は、あまり催されることはない。 ○カルディアの祈り 小さなランタンを川に流し願い事をするという 祭事ではなく機精界のある地域に古くからある風習。 装飾にカルディア石と呼ばれる輝石が使われるため この名前がついたとも言われているが正式な由来は不明。 フォウス・ヴェーダが熱心に祈る姿が多い。 彼らは何を願うのか… ●●●機精界の宗教●●● 土着の文化がほとんど見られない機精界では、精霊や神を祀る習慣もあまりなく、 命とも呼べる〈核〉を生み出す魔法テクノロジーを、唯一絶対のものとして捉える傾向が強い。